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インサイダー取引

■ かんたんな意味

会社の内部の情報を知ることができる立場の人間が、その立場を利用して会社の重要な情報を知り、その情報が公表される前にその会社の株を売買すること。

■ もっと詳しく

爪切り製造会社の最大手、ツメキリ社という会社がありました。

ツメキリ社は最近、新たな事業に参入しようと、ツメの健康器具を扱っているX社との提携を決めていました。もし業務提携が公表されれば、ツメキリ社の株価が上がることは間違いありません。

そこでツメキリ社役員のAさんは、まだ公表されていないX社との業務提携の話を利用して、ひと儲けしようと企みました。

つまり、先にツメキリ社の株を買っておいて、X社との提携が公表されて株価が上がったときに売れば、簡単に儲けることができると思ったのです。

しめしめ。Aさんはこっそりツメキリ社の株を仕込み、提携が公表される日を待ちました。

そして、数日後。

ツメキリ社とX社の提携が公表され、ツメキリ社の株価は跳ね上がりました。Aさんは待ってましたとばかりに、保有していた株をすべて売りさばき大きな利益をあげました。

しかし、そこに大きな落とし穴があったのです。

Aさんがやったこと、それはなんと「インサイダー取引」という”犯罪”だったのです。

一般の投資家が知ることのできない、会社内部の情報をAさんは利用したわけですから、それはすごく”不公平”なことです。

そういう不公平は、株式市場では認められないことになっているのです。もし売買するにしても、その情報が公表された後でなければいけないのです。

そんなわけで、Aさんは、公表されていない会社の情報を利用して儲けたことがばれてしまい、証券取引法によって罰せられてしまったのでした。

■ 公表とは

上で何度か”公表”というコトバが出てきましたが、公表とは、「一般紙、通信社、放送局など、2つ以上のマスコミに対して情報を公開後、12時間以上経過したこと」をいいます。

また、Aさんのような会社役員以外でも、大株主や取引先、またその人達から情報を受け取った人もアウトですので、気をつけましょう。

ちなみに、これに違反すると、3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金、またはその両方を科せられることになっています。

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