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NISA(少額投資非課税制度)とは?

      2014/10/10

日本証券業協会のNISAのページ
日本証券業協会のNISA紹介ページ

少額投資非課税制度(日本版ISA=NISA)が2014年からはじまりました。

2013年末で証券優遇税制が廃止され、株式の売却益や配当益の税率が10%から20%に戻りました。それと同じタイミングで、こんどは条件つきで「非課税にするよ」という制度ができました。それが「NISA(ニーサ)」です。
※ 復興特別所得税を加味すると、それぞれ10.147%、20.315%です。

NISAとは?

NISAとは、株式や投資信託の売却益、配当金・分配金などが、最長5年間、非課税になるという制度です。具体的な内容は以下のとおりです。

  • 日本国内に住む20歳以上の人が対象
  • 制度の期間は2014年から2023年までの10年間
  • 非課税投資枠は毎年100万円
  • 非課税期間は最長5年間
  • 同時に運用できるのは最大500万円
  • 上場株式や投資信託の売却益、配当金・分配金などが非課税になる

順に説明します。まず、NISAは恒久的なものではなく、期限つきの制度であり、2023年で終了予定です。そして、日本に住んでいる20歳以上の人だけがNISA口座をつくることができます。証明のために、口座をつくるときに金融機関に住民票を提出する必要があります。

次に、投資できるのは毎年100万円までという条件があります。買付金額ベースで100万円であり、同じ年に売却したとしても、売却分また枠が再利用できるというわけではありません。100万円分買ったら、その年はもうおしまい。回転売買はできません。

そして、非課税になる期間も決められています。買った年からかぞえて5年目の年末まで、となっています。たとえば、2014年5月に株式を買った場合、2018年12月末までに得た売却益、支払われた配当金が非課税の対象です。それを過ぎると課税されます。

NISAの注意点

NISAはできたてホヤホヤの制度であり、まだまだ改良の余地があると思われます。実際、今後いくつかの点が改善されるということがすでに決定しています(詳細は割愛)。以下に、おもな注意点をまとめます。

  • 配当金は「株式数比例配分方式」で受け取らないと課税される
  • 非課税枠100万円は買付金額ベースであり、売却して再利用することはできない
  • あまった非課税枠を翌年に繰り越すことはできない
  • ほかの課税口座(特定口座や一般口座)の利益と損益通算できない
  • 損失の繰越控除もつかえない
  • 実質的に損失をだした場合でも、利益とみなされて課税されるおそれがある

NISAでは配当金も非課税の対象ですが、受取方法を株式数比例配分方式にしなければならないという制限があります。はじめて証券口座をつくった場合、受取方法は「配当金領収書方式」といって、届いた領収書をゆうちょ銀行で換金する方法に設定されるので、変更手続きが必要です。

株式数比例配分方式というのは、株式を預けている証券口座で、その株式の配当金を受け取るというものです。これは銘柄ごとの設定ができず、自分が保有するすべての銘柄が変更の対象となるので注意してください。

次に、NISAでは年間100万円という非課税枠が設定されますが、あまった枠の繰り越しはできません。2014年に90万円しかつかわなかったからといって、2015年に110万円つかえるということにはならないので注意しましょう。

NISAでは利益が非課税になるかわりに、損失はなかったものとされます。損失が存在しないため、従来の課税口座でつかえる「損失の繰越控除」は、NISAではつかえません。同じく損失がないものとされるので、NISA口座での損失と、特定口座や一般口座でだした利益との損益通算もできません。

さいごに「実質的に損失をだした場合でも、利益とみなされて課税されるおそれがある」という点について。

NISAでは、5年間の非課税期間をおえたときに、3つの選択肢があります。「非課税期間内に売却する」「NISA口座に繰り越す」「課税口座に移管する」です。NISA口座に繰り越す、というのは、5年目の年末の時価で100万円までなら、6年目のNISA口座の非課税枠100万円を使用するというかたちで繰り越すことができるというものです。

問題は3つめの選択肢「課税口座に移管」した場合です。NISAでは、非課税期間内に保有商品を売却しなかった場合、翌年以降は特定口座や一般口座にうつして、継続して保有することができます。その場合はNISA口座をハズれるため、その後に利益がでた場合は通常どおり課税されます。

たとえば、NISA口座で100万円で買った株式が5年後に90万円に値下がりしていたので、売却せずに特定口座にうつしたとします。このとき、時価の90万円が特定口座内での取得コストとなります。

その後、95万円まで戻したときに売却した場合、5万円の利益(95万円-90万円)が発生します。100万円の投資が95万円になっており、実質的には損失がでているはずなのに、利益とみなされて課税されるということです。

もちろん、当初は値上がりを期待して買うわけだし、結果的に値下がりするか値上がりするかはわからないので、上記のケースは知っていたとしても、基本的には対策は打てません。ただし、そのようなこともあるとあらかじめ知っておくことは大事だと思います。

NISAのまとめ

NISA口座は、とりあえず作っておいたほうが良いと思います。夫婦2人なら1年間に200万円、家族4人なら1年間に400万円までの投資ができ、そこから生まれる利益は非課税です。

しかし利用する前には、さきに自分の資産運用の方針などを決めておくべきでしょう。その中で、NISA口座をどのような位置づけにするか、という流れで考えることをオススメします。NISA口座を中心にどのような商品を買うかということを考えると、資産運用に制約がでてきてしまうからです。

目的ではなく、手段のひとつとして賢く利用したいですね。

 -NISA

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